日本橋好み

2019/10/25 | --袋帯

No.63

No.63

今回のテーマは、普段着のドレスアップ。とは言え、普段着の紬や小紋などをフォーマルとして着るのではなく、今の時代やシュチュエーションに合わせた格上げの方法を考えました。
いわゆる「ちょっとしたお出かけ。」だけを目的としたお買い物をするには勇気がいりますが、引き出しに眠っている丁寧に作られた〈ちょっと良い普段着〉を沢山活躍させていただければ嬉しいです。

通常は撚糸に板締めで亀甲や十字や蚊絣などの模様としぼの立ったサラリとした白鷹お召しですが、今回は珍しく吉野間道に織り上げた逸品をご紹介いたします。
平織の上に地厚な浮き織を織り上げた吉野間道は、光の加減ではっきりとした陰影が美しい正に大人にふさわしい着物になると思います。あわせた帯は、古来より旅人に「青の都」とも呼ばれるシルクロードの都市サマルカンドの名を冠した、名前に相応しく印象的な青の地に相良刺繍でエキゾチックな模様を刺したもの。
着物と帯のどちら袷にも勿論素敵にお使い戴けますが、サラリとした質感は単衣の時期のお出掛けにお召し戴いても素敵かと思います。

きものスタイリング/吉澤暁子
きもの/白鷹吉野織
帯/袋帯 刺繍 サマルカンド
帯締め/和小物さくら 〆大和リバーシブル切房
帯揚げ/和小物さくら 市松地紋横三段ぼかし
ぞうり/和小物さくら

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