日本橋好み

2020/03/06 | 付け下げ-袋帯

No.81

今回のテーマは〈付下げ〉。
以前の付下げの格付けは訪問着の少し格下の扱いでしたが、訪問着の使用頻度が少なくなってきたいま、柄付けも華やかになり訪問着に匹敵する程となってきました。
華やかすぎず、砕けすぎず。
帯次第で如何様にも使いこなすことの出来る付下げは、現代に合わせた〈進化した着物〉の姿なのかもしれません。

一つのモチーフを規則的に繰り返して縦や横に割ることの出来る柄のことを〈割付け紋様〉といいます。麻の葉を繰り返して小さな唐花柄を配した様な紋様は、繊細でまるで美しいレースの様にも見えます。
今回の帯は刺繍がたっぷり入っていて、銀糸とあいまって少しドレスやジュエリーの様な雰囲気があります。
帯が少し落ち着いた深い色を使っているので、甘めの色の帯締めを合わせて春らしさを感じる色合わせにしてみました。
帯揚げは、ほんのりベージュやグレー、ラベンダーなど落ち着いた色を配したもの。
顔色を明るくしてくれる白を基調とした帯揚げは、少しあらたまった雰囲気を出してくれるのでコーディネートを纏める時にはとてもお勧めです。
重たすぎない色と柄は、30代から50代後半まで、シュチュエーション含めて幅広くお使いいただけるスタイリングとなりました

きものスタイリング/吉澤暁子
着物/付下げ 割付更紗 唐花
帯/袋帯 小巻
帯締め/和小物さくら 二重高麗段二色ぼかし手組
帯揚げ/和小物さくら 水玉段々二色ぼかし

最近の記事一覧