日本橋好み

2020/02/21 | 付け下げ--袋帯

No.79

No.79
今回のテーマは〈付下げ〉。
以前の付下げの格付けは訪問着の少し格下の扱いでしたが、訪問着の使用頻度が少なくなってきたいま、柄付けも華やかになり訪問着に匹敵する程となってきました。
華やかすぎず、砕けすぎず。
帯次第で如何様にも使いこなすことの出来る付下げは、現代に合わせた〈進化した着物〉の姿なのかもしれません。

松は四季を通じて緑を保つ常盤(ときわ)色から、吉祥をあらわす樹として扱われて来ました。
その松を菱の形にあらわした付下げは、少し華やかに菱の唐花文様を重ねたもの。
控えめな着物の色に差し色の効いた着物には、シンプルだけれども華やかなむじな菊の袋帯をあわせました。小物使いには、色が控え目だけれど手の込んだ物を。
ゴテゴテと盛り過ぎない、今時のフォーマル感をあらわした大人にスタイリングとなりました。
帯揚げと帯締めを金と白のフォーマルに替えて白骨の末廣を指していただければ、レストランウエディングなどにもお使いいただけます。

きものスタイリング/吉澤暁子
着物/付下げ 松 菱
帯/滋賀喜織物 むじな菊
帯締め/和小物さくら 光来真砂目方どうぼかし
帯揚げ/和小物さくら 更紗無地染め摺りぼかし

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