日本橋好み

2019/09/06 | 付け下げ-袋帯

No.56

今回のテーマは、付下げのカジュアル・ダウン。
準礼装である付下げを、洒落袋帯などでお食事会や観劇などの〈お出かけの街着〉ぐらいの気軽に着れる様にしてみよう、というイメージです。
付下げの柄も格が高い古典文様よりは、モダンな雰囲気のものや季節のモチーフの物を選んだ戴いた方がテーマに合わせやすいかと思います。
帯も、金糸銀糸はひかえめに。
洋服でいうと、ツイード・ジャケットのスーツやシルクのワンピースぐらいの感覚で着こなせる感覚のスタイリングです。

青が印象的な付下げは、暈しと金彩のみのかなりシンプルな印象です。
袋帯はビザンチン様式のタイル壁画を模したような、マットな質感で光を抑えたもの。

結婚式などでフォーマル感を出すときには、淡い色の帯小物を使うと改まった雰囲気が出ます。
今回は小物を濃い青にしてキリリと差し色を効かせました。

ほんの少しの色の強弱でフォーマル感を控えられますので、シンプルな着物や帯のコーディネートには使いやすいテクニックかと思います。

きものスタイリング/吉澤暁子
きもの/京友禅 付下げ
帯/服部織物 こはく錦
帯締め/和小物さくら 高来片胴配色ぼかし
帯揚げ/和小物さくら縫取斜めに三角取ボカシ
草履/和小物さくら
バッグ/和小物さくら

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