No.46
6月のテーマは〈青〉。
そのなかでも海外からジャパンブルーとも呼ばれる藍。
世界最古の染料とも言われて、日本独特の美しさを感じる色でもあります。藍で染めた色も、瓶覗(かめのぞき)、浅葱(あさぎ)、縹(はなだ)、納戸(なんど)、紺(こん)など、染めの回数・濃淡により多くの名前が付けられております。
着物では一年中愛されている藍色ですが、夏の生地に染まるとより一層その清涼感が際立ちます。
優しい水色の絽小紋は、夏のお出かけの定番としてお勧めです。
水浅葱、水縹、空色、浅葱色と、平安の昔から様々な名前を付けられ愛されてきた色でもあります。
また白い帯は清潔感のあるコーディネートに何より必須のアイテム。顔色を明るく、またどの様な着物の色も受け止める、とても便利な色になります。
銀糸で織り込まれた紗織りの帯の雪輪文様も、暑さを迎えるこれからの夏に見る人に清涼感を与える事でしょう。
夏に強い色を使うのは不安な方も多いと思いますが、優しい色だけでは少し全体的なコーディネートがぼやけがち。
着姿のアクセントになるように帯揚げをエメラルドグリーンで、帯締めは竜胆の様な紫色と小物でピリッと引き締めてみました。
お友達とのお出かけは勿論、お茶のお稽古や観劇など幅広いお席に、また年代も広くお使い戴けるコーディネートとなりました。
着物スタイリング/吉澤暁子
着物/夏小紋
帯/南 雪輪文 夏名古屋帯
帯締め/和小物さくら
帯揚げ/和小物さくら