日本橋好み

2019/05/24 | 名古屋帯-

No.42

萌黄、青竹、木賊、鶸、孔雀緑、みる松葉、青白橡、青磁。

緑の色名を見ると、植物や動物や鉱物など緑豊かな自然から来た色が多く、目にも爽やかな気がします。
改めて色の辞典などを調べてみると、よく見る明るい色だけではなく濃く深い落ち着いた緑色などもあり、改めて緑という色の多彩さを感じました。

癒しや落ち着き、安心やバランス、調和や穏やかさなどが感じられる安定したイメージ。

スタイリング時の個人的な感覚で言えば、洋服で黒を好む方にお薦めしたい色でもあります。
着物の黒は洋服の黒よりも派手立って感じるので、落ち着いてシックにまとめたい方には深い緑などがお薦めです。

年々暑くなる初夏にお薦めなのが、透け感のない濃い色の小千谷縮。単衣の時期に先立って着るなら、中の夏襦袢も真っ白ではなく少し色の付いた物が寒々しく無くてお勧めです。

若々しく着こなすことの多いチェックの小千谷縮を、今回は年配の方でも気軽に着ていただける様にスタイリングしました。

大柄の栗山工房の大麻名古屋帯を、ベージュや茶色の少しトーンを落とした夏の帯小物でシックな雰囲気に。
白地の帯揚げと帯締めを淡い色に変えると、もう少し明るく若々しい雰囲気にも変わります。
日傘に山葡萄の籠バックなどが似合いそうな、そんな初夏の装いをお楽しみください。

着物スタイリング/吉澤暁子
着物/小千谷ちぢみ 大正格子
帯/栗山紅型 名古屋帯
帯締め/和小物さくら
帯揚げ/和小物さくら

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