No.40
萌黄、青竹、木賊、鶸、孔雀緑、みる松葉、青白橡、青磁。
緑の色名を見ると、植物や動物や鉱物など緑豊かな自然から来た色が多く、目にも爽やかな気がします。
改めて色の辞典などを調べてみると、よく見る明るい色だけではなく濃く深い落ち着いた緑色などもあり、改めて緑という色の多彩さを感じました。
癒しや落ち着き、安心やバランス、調和や穏やかさなどが感じられる安定したイメージ。
スタイリング時の個人的な感覚で言えば、洋服で黒を好む方にお薦めしたい色でもあります。
着物の黒は洋服の黒よりも派手立って感じるので、落ち着いてシックにまとめたい方には深い緑などがお薦めです。
さらりとした質感の夏牛首紬は、透け感も少なく単衣にもお薦め。夏までの少し季節が早めの時期には、透け感のある薄羽織と重ねて着るのも良いかと思います。
また羽織を重ねるのは、どうしてもボリューム感が出てしまいますので、帯選びがとても大切。
柄や色でアクセントがあり、キリリと引き締まる帯をお勧めします。
博多織のシャープな質感も、着痩せポイントになります。
全体的には少し落ち着いた柔らかい色使いで、年齢的には50代まで使える楽しい遊び着になったかと思います。
きものスタイリング/吉澤暁子
着物/夏牛首 貴久樹
羽織/秦流舎 木嶋織
帯/にしむら 透刻唐草文
帯締め/和小物さくら
帯揚げ/和小物さくら