今日のブログは藻谷ゆかりさんが書かれた、「衰退産業でも稼げます。」を紹介します。

この本では衰退産業といわれる「商店・旅館・農業・伝統産業」の中でもしっかりと価値を生み出している企業の16の事例を分析しています。そして藻谷さんの研究から日本を再生する3つのキーコンセプト、「ビギナーズ・マインド」、「増価主義」、「地産外招」を導き出しています。

着物関係だと上田紬の小岩井紬工房様が掲載されています。

僕の中では”おわりに”に書かれていたことがすごく納得できました。それは「風の人、土の人」というものです。

「風の人」とは新しい考えを運ぶ人、「土の人」とはその考えを育む人です。「風の人」は「ビギナーズ・マインド」を持っていて、「風」と「土」が交じり合い、時を重ねて独自の風土を育んでいくそうです。

「風は動くもの、土は動かないもの」「風は見えないもの、土は見えるもの」という考えもあります。どちらもなければ伝統産業ではうまくいきませんが、「風」は変化を起こすイノベーションで、「土」は基盤となるファンデーションとも言えます。

この本を読んで、丸上に入社して15年の自分に「ビギナーズ・マインド」が失われつつあることに不安を感じました。これからは僕が「土」になり、若い社員が「風」になる社風にしていく時期です。