今日のブログは久々に最近読んだ本を紹介したいと思います。

「誰がアパレルを殺すのか」という本です。

タイトルは強烈ですが、現在不振にあえいでいる国内のアパレル業界が、なぜこのような状況になったのかを、川上、川中、川下の取材や、歴史の流れなどもわかりやすくまとめて書かれています。

ちなみにアパレル業界は1991年に15.3兆円あった市場が、現在は約10兆円にまで下がってきているそうです。それにもかかわらず、市場に出回る商品量はこの期間で約倍増しています。アパレルは大量生産、大量出店のビジネスモデルから抜け出せずに、

必ず無駄な在庫が生まれる仕組みになってたり、消費者はその仕組みをネットやSNSで知っているので、無駄なモノを買わなくなってきています。そしてその状況から、逆にネットを活用したオンラインSPAなどの新業態も出てきてます。

読み進めてみると、呉服業界に近い話と、全然違う話がありますが非常に参考になりました。これから、アパレル業界は大規模再編が進むようですが、最後にこのように書かれていました。

「ただ、これはチャンスでもある。長く続いてきた業界の悪習や不合理と決別する絶好の機会だからだ。既存のビジネスモデルが限界を迎えたのであれば、それを自己変革の好機ととらえればいい。市場から脱落する企業が増えるならば、逆に強いビジネスモデルを構築した新興勢力はより成長しやすくなるはずだ。」

どの業界にも常にチャンスがあると思います。常に前を向き、消費の潮流を見極めながら、リスクを取って現状を変えようとする強い意志と希望が大切ですね。