上杉惠理子さんの書かれた「弱者でも勝てるモノの売り方」を読みました。入門書ということで、とてもわかりやすい本でした。祖父母の経営していた喫茶店を後継するなかでマーケティングの考えを取り込んで、お店を改善していくというストーリーです。

小さなお店が舞台なので、小規模の着物屋さんなんかにはすごく参考になると思いました。

跡を継いだ直後のお店って、いままでずっとあったものだから、何をお客様に提供できているのか、何が同業他社と違うのかを知らないまま商売を続けているケースが多いですが、この定義ってすごく大切です。

印象的だったのは、
「ダメな商品やサービスはありません」
「本当にだめだったら、とっくにワーグナーは淘汰されてなくなっています。大切なことはその良さをお客さんに伝えること。そのためには、売る側がお店のことをしっかり理解し把握していないといけない」
というフレーズです。どんなお店でも現時点でも魅力的な部分はあるし、これまでの歴史もある。このことを知ると提供する商品やサービスや陳列が変わってきます。そこが変わるとお客様の印象が変わってきます。

また、本の最後にあるマーケテイングには終わりがない。利益が出たら再投資するというマーケティングホイールの考え方もけっこう抜けがちなので心に止めました。

マーケティングの基本的知識を獲得し、使いやすいマーケティングツールを知るのにはとても良い本です。