新緑がまぶしく、外を歩くのが気持ちのいい季節になりました。皆さま、お元気でお過ごしでしょうか。まずは、5月初旬に浅草・台東館にて開催いたしました「75周年 呉選会」に、多数のご来場を賜り、誠にありがとうございました。おかげさまで大盛況のうちに会期を終えることができました。心より御礼申し上げます。

 さて、先月のことですが、40年以上使用してきた弊社別館の立体駐車場を撤去いたしました。この立体駐車場は、営業車を最大9台保有していた時代を支える存在でした。実はコロナ直前に、大規模な分電盤の更新工事を行い、まだまだ使い続けるつもりでいたのですが、わずか5年で社会全体の状況が大きく変わりました。

 コロナをきっかけに、私たちの営業のあり方は根本から見直されました。従来は訪問営業が中心でしたが、現在は電話やLINE、オンライン商談などを併用しながら、お客様との接点を多様化しています。その結果、物理的な距離にとらわれず、新規のお取引先も全国へと広がり、営業車の台数も現在は4台体制で十分になりました。足りないときにはカーシェアやレンタカーも活用しており、柔軟な対応が可能になっています。

 撤去の決め手となったのは、40年前の駐車場の規格が現代の車には合わず、事実上プロボックス一択という制約があったことです。これからは、より経済的で荷物が積みやすい軽のボックス車なども選択肢に入れていきたいと考えています。

 何より考えさせられたのは、「立体駐車場があること」が前提となって、これまで多くの意思決定が行われてきたことです。撤去費用を見積もってみたところ、わずか2年分のメンテナンス費用と同程度でした。変化の早い時代においては、「過去の前提」を疑うことの大切さを改めて痛感しました。

 駐車場がなくなった今、スペースは広々として、背の高い車も気にせず駐車できるようになりました。頭の中までスッキリした気分です。

 今、呉服業界も過去にない大きな転換期にあります。だからこそ、前例や慣習に縛られず、ゼロベースで物事を見直す姿勢が求められているのだと感じました。

 最後に、今年も恒例になりました京都パルスプラザでの、ウライ様・和光様と3社合同の「水無月合同祭」を6月に開催いたします。今回も新たなご提案を多数ご用意しております。皆様のご来場を心よりお待ちしております。

上達 功


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