東京では3月30日に桜の満開が宣言されました。今年の新入社員や新入生は、桜が一番素敵な時期に新たなスタートを切ることになるので、きっと思い出に残る春になるのではないでしょうか。
日本橋丸上には、今年も3人の新卒社員が入社してくれました。これで、社内の20代の社員が全体の4分の1を超えることになります。人手不足が続く中で、当社に縁あって入社してくれるのは本当にありがたいことです。若さは強みにもなりますが、一方で経験不足は否めません。できるだけ早くお客様にとって役に立つ“人財”に育てていけるように、僕たちもしっかり社員教育に取り組んでいきます。また、昨年入社の社員が先輩になることで、更なる成長を期待しています。お客様におかれましても、和装業界の未来のためにご指導いただきたく、よろしくお願いいたします。
さて、最近は「採用」の話題が多くなりますが、大企業の初任給アップのニュースがよく取り上げられています。そんな報道を見ると、日本全体の賃金が上がっているような印象を受けるかもしれません。でも実際には、大企業の労働分配率は下がっているそうです。初任給を上げているのに、どうして全体の人件費が下がるのか、不思議に思うかもしれませんが、その裏には、僕らくらいのアラフィフの就職氷河期世代の早期退職や役職定年といった形での人員調整をしているそうです。しかも、AIの発達によって賃金の高いホワイトカラーの仕事がどんどん減っていくなか、大企業は大量に採用して、優秀な人だけを残すという戦略を取り始めています。放っておくと、この流れはますます加速していくと思います。
僕自身、子育てをしている身として実感しているのは、50代が人生で一番お金がかかる世代だということです。でも、この時期に収入が減ってしまうような社会では、今の日本の一番の課題である少子化を止めることはできないのではないでしょうか。だからこそ、これからは「人の強みを活かして、安心して長く働ける場」を作っていくことこそが、中小企業の役割だと思っています。大企業とは逆の方向で、僕らなりの価値をつくっていきたいです。
そして最後にお知らせです。5月5日から、毎年恒例の「呉選会」を浅草台東館で開催します。今年は丸上の創立75周年という特別な節目でもあり、案内状をご覧いただくとお分かりいただけるかと思いますが、気合の入り方が違います!丸上らしい厳選された商品をたくさん用意して、社員一同皆様のご来場を心よりお待ちしております。
上達 功
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