今月19日の「きものの未来塾」で、「決算書の基本と分析」の講義を担当することになりました。準備として、これまで読んだ財務関係の本を改めて読み返し、入手できる財務諸表を分析しています。やはり、人に教える立場になると責任が重く感じられ、その分理解が深まるものです。難しいテーマに挑戦することで新たな気づきを得ることができ、大切な学びの機会となっています。

僕自身、商業高校出身で簿記の資格も持っています。当時は普通科に入れなかったために商業科に進んだのですが、今となってはこの選択が非常に役立っています。商売に携わる人には、簿記の知識があると大きなアドバンテージになると感じています。

現在では多くの会計処理をシステムが代行してくれるため、経営者として必要なのは簿記の仕組みの理解と、財務諸表の分析量だと思います。財務諸表は過去のデータであり、これを分析しても売上が増えるわけではありません。しかし、自社の目指す方向性を明確にするためには、常に自社と同業他社の状況を比較し、強みと改善点を見極めることが不可欠です。