秋も深まり、朝夕の涼しさに季節の移ろいを感じる頃となりました。皆様におかれましてはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。

 9月29日から10月2日に浅草台東館で開催される創業75周年記念「躍進展」のご案内を進める中で、一部のお客様から「東京までは足を運びにくい」「日程が合わない」といった声をいただきました。もちろん浅草にお越しいただきたい気持ちは強いのですが、まずはお客様のご都合を最優先に考えるべきです。そこで、日程の合わないお客様には11月に京都で開催する「東京染織展」へご案内することを思いつきました。

 その最中数えてみると、今回の京都での売出しがなんと通算20回目の開催にあたることに気づきました。節目にふさわしい催事ですので、思い立って丸上通信の号外をお届けすることにしました。10年以上継続している丸上通信ですが、号外はこれが初めてです。

 僕が社長に就任してちょうど5年目、西日本のお客様が徐々に増えてきたこともあり、2017年6月に山音様の会場をお借りして初めての京都売出しを開催しました。その後は毎年回を重ね、2020年2月には今堀商店様を会場に夏物新作の発表会を開催。しかし直後にコロナ禍に見舞われ、しばらく開催ができない時期が続きました。2021年6月に約1年半ぶりに再開し、翌2022年にはウライ様・和光様と合同で「水無月合同祭」を開催。当時は画期的と評されました。その後は毎年複数回京都での展示会を実施するようになりました。2024年8月には京都で振袖単体の発表会も行うなど、常に趣向を凝らしながら歩みを続け、今回ついに20回目の開催を迎えることになりました。

 僕が入社したころ、丸上のお客様は静岡・長野・新潟以北の本州のみで、東京の問屋が京都で展示会を開くなど想像もできませんでした。しかし地道な活動を続けたことで商圏は全国に広がり、京都での売出しも定着しました。着物といえば京都という印象は強いですが、東京だからこそできる提案があると信じています。

 今回の「東京染織展」では、東京友禅・黄八丈に加え、東京の染色作家、山下芙美子さん・藤山千春さんの作品も展示いたします。さらに振袖では、人気インフルエンサー希空(のあ)さんをモデルに起用した自信作を中心に、多彩なオリジナルブランドをご覧いただけます。僕も3日間会場におりますので、ぜひお声がけください。20回目という節目を迎える京都売出し。お客様と共にこの歴史を刻めることを楽しみにしております。

上達 功


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