皆様、いつもお世話になっております。気がつけば今年も半年が過ぎ、いよいよ後半戦。6月からは真夏日が続き、今年の夏もかなりの暑さになりそうです。

 さて、先月はある小売店様にご来社いただき、丸1日かけた社員研修を実施しました。テーマは「在庫を自社社員の手でしっかり販売する力を身につけること」。今後、和装業界では人手不足がさらに進むと予想される中で、社員一人ひとりのレベルアップが不可欠です。
 今回の研修には9名の方にご参加いただき、以下の3つの工夫を取り入れました。1つ目は、いつもと異なる環境である丸上にて開催したことです。場所を変えるだけで自然と緊張感が生まれ、集中力も高まります。実は当社でも社内研修を行う際は、あえて社外の会議室を使用しています。2つ目は、ロールプレイなど「話す」ことを重視した点。知識は、誰かに説明することで自分の理解が深まり、定着します。3つ目は、丸上の若手社員も一緒に学んだことです。互いに刺激を受け合い、小売店様・丸上双方にとって有意義な時間となりました。
 今回の研修テーマは、かすり技術の最高峰である「大島紬」。都合により商品部長に代わり、13年前に紬の仕入れを担当していた僕が講師を務めました。製造工程の複雑さや見分け方などを丁寧にお伝えした結果、つい熱が入り、話が長くなってしまいました。あらためて実感したのは、一度真剣に身につけた知識は決して色あせないということです。ちなみに、当社の若手社員は僕が紬の仕入れをしていたことを知らず、少し驚いていました。
 研修後にはアンケートも実施し、全員からご満足の声をいただきました。準備の甲斐があり、今後の学びの場づくりに大きな手応えを感じています。


 和装業界では、社員研修のノウハウを持つ問屋少ないと思います。当社ではこれまで、社員を外部研修に派遣したり、毎月外部講師を招いた社内研修を行ったりしてきました。また、小売店様向けの「きものの未来塾」も10期にわたり継続開催した実績があります。


 これまでの経験から言えるのは、研修は一度ですぐ成果が出るものではありませんが、継続することで確実に社員の質が磨かれていくということです。社員教育にご興味のある方は、ぜひお気軽に当社営業担当までご相談ください。これからの時代を共に乗り越えていくために、当社のノウハウを惜しみなくご提供いたします。

上達 功


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