いつもありがとうございます。日本橋丸上三代目の上達功です。東京は3月29日に開花宣言がされて、一気に桜が満開になりました。毎年のことですが、日本人として、桜を見ると幸せな気持ちになります。着物に最高の季節が到来しました。

 さて、3月末に開催された東京キモノショーですが、主催者の発表ではメイン会場に合計15,000名以上のお客様がいらしたそうです。キモノショーの会場を堀留の問屋街に移動させた理由は、コロナもありましたが、何よりも街中の多くの場所で工夫を凝らしたイベントを開催し、お客様に回遊いただくことで、日本橋の街を着物姿であふれさせることでした。

 一昨年は5月末開催で暑すぎました。昨年はその反省をふまえて3月開催にするも、3日間大雨に降られてしまいました。そして、今年は初日の午前中をのぞくと素晴らしい好天に恵まれ、やっと願いが叶いました。3度目の正直です。

 今回、東京織物卸商業組合では、昨年伝統的工芸品に指定された東京本染注染を出来るだけ多くの方に知ってもらおうと、一丸となって取り組みました。キモノスタイル展左奥にブースを構え、職人さんによる実演と宮城学院女子大学の大久保教授による江戸注染の歴史説明をしました。みんなの努力で皆様の注目を集める、大人気コーナーになりました。

東京キモノショー2024 経済産業大臣視察の様子

 また、開会直前に齋藤健経済産業大臣にご視察にお越しいただきました。大臣はキモノスタイル展を興味深げにご覧になり、そのあとに注染の体験をされました。そして最後に年始の能登半島地震の被災地の伝統的工芸品である、加賀染振興協会 宮野 勇造理事長、牛首紬生産振興協同組合 西山 博之理事長と復興支援への取り組みについて意見交換をしました。最後のご挨拶では、「日本のものづくりの素晴らしさを世界に広げていきたい。そして自分も着物を着てみたい。」とお話されました。当日は数社のメディアが入り、イベントも盛況でしたので、東京本染注染を知ってもらうという目的は見事に達成されました。

 ちなみに今回は僕が大臣視察の調整を実施しましたが、年度末の国会開催中ということもあり、日程が直前まで確定しないことや、警護対策を含めた事前の導線確認など本当に大変でした。そしてSPの方はかっこよくて強そうでした。

 さて、5月はいよいよ年間最大催事である、“呉選会”を開催します。このイベントに向けて改善点を全社員でアイデアを出し合いました。現時点の丸上の自己ベストを目指して頑張りますので、万障お繰り合わせの上お越しください!

上達 功


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