先日、丸上も加盟する東京織物卸商業組合の共催で、ワールドビジネスサテライトのコメンテーターとしてお馴染みの市川眞一さんの講演を聞いてきました。テレビでは何度も拝見していましたが、実際に世界経済や日本の現状を体系的に聞くと、その分かりやすさと情報量に圧倒されました。なぜ長年第一線で解説を続けてこられたのか、理由がよく理解できました。
講演では、ロシアのウクライナ侵攻や米中対立を背景に、世界が「分断の時代」に入り、かつての低インフレ・グローバル化の流れが転換点を迎えていることが示されました。国際秩序の揺らぎが物価の上昇圧力となり、国ごとの「自国優先」の動きが経済の効率性を下げているというお話は非常に納得感がありました。また、日本は人口減少が急速に進む中で大型の財政出動を続けており、金利・円・金価格などに現れつつある「市場のサイン」についても具体的に触れられていました。
特に印象に残ったのは、これからの日本企業にとって決定的に重要なのは「生産性の向上」であるという点です。財政や政治に頼るのではなく、一社一社が自ら強くなっていくしかない。生産性が高い国は賃金も伸び、生産性が停滞している国では賃金も上がらないというデータは非常に説得力がありました。これは和装業界だからといって例外にはならず、徹底的に見直していく必要があると感じました。
市川さんの講演は、世界と日本を俯瞰しながら、これからの企業経営に必要な視点を与えてくれる非常に有意義なものでした。貴重なお話をありがとうございました。

