少し前の話になりますが、『ミッション:インポッシブル/ファイナルレコニング』を映画館で観てきました。トム・クルーズ主演の人気シリーズの最新作で、今回は8作目にあたります。
まず驚かされるのは、そのスケール感です。制作費は約600億円、上映時間は169分。単純に計算すると、1分あたり約3億5,000万円、1秒あたりでも約600万円がかけられていることになります。
しかし、スクリーンで展開される映像を目の当たりにすると、その金額にも納得がいきます。陸・海・空それぞれの舞台で最高のアクションが展開されます。
一流の俳優・監督・撮影・音響スタッフが、それぞれの分野で限界まで精魂を尽くして作り上げた作品だと、静かに圧倒されるような気持ちになりました。
今回の『ファイナルレコニング』は、前作『デッドレコニング PART ONE』の続編でありながら、1996年のシリーズ第1作とのつながりも感じさせる構成でした。
まさにシリーズの集大成と呼ぶにふさわしい重厚感があります。
個人的に印象に残っているのは、やはり1作目の持っていたスパイ映画らしい緊張感。味方の中に裏切り者がいるかもしれないという、静かで濃密な心理戦の空気です。
シリーズが進むにつれて勧善懲悪のアクション要素が強まりましたが、今回の作品では原点回帰のような側面もあり、深く楽しむことができました。
ただ、毎回思うのですが――
世界の平和のすべてをイーサン・ハント一人に託しているこの設定、冷静に考えると相当不安です。
どんなに優秀でも人は人。組織とかチームとか国家とか、そういうものはどこへ…と思いつつ、なぜか最後にはうまくいってしまう。
これはもう、そういう“物語”であり、“信頼”の形なのかもしれません。
それでも、この映画には何かが残ります。
映像の迫力だけでなく、「一つのことを本気でやり抜いた人たちの仕事」に触れるような感覚。
それは、どんな業種でも共通して学べることだと思います。
ぜひ、劇場でご覧になってみてください。
1分約3億円、1秒約600万円の世界が、そこには広がっています。

