昨日、東京・青山で開催された「第68回新作博多織展」の審査に参加してきました。今年は昨年よりも出品数が増えたとのことで、力作が揃い、非常に見応えのある内容でした。博多織の奥深さと、つくり手の皆さんの熱意を改めて感じる機会となりました。

今年の上位三賞は、いずれも筑前織物様が受賞されました。品質、意匠、完成度ともに高く、審査員としても納得のいく結果だったと思います。特に印象的だったのは、伝統技術をしっかり守りながらも、現代の感性に寄り添った色づかいが随所に見られたこと。これからの時代に求められる“伝統と革新の融合”を体現しているように感じました。

ただし、この形式での審査会は今回が最後となるそうです。少し寂しい気持ちもありますが、時代の変化に合わせて、年間の事業そのものを見直す時期に来ているのだと思います。例年11月に博多で開催される「求評会」などもありますし、年間のイベントスケジュールなどを見直して、エンドユーザーにもっと伝わる発信を博多の皆様には期待しています。

なお、審査が行われた「伝統工芸 青山スクエア」では、全国の伝統的工芸品が常設展示されていますが、本日4月11日から4月17日まで、今回審査対象となった新作博多織の作品が特別展示されています。新しい感性と伝統技術が融合した素晴らしい作品が並びますので、ご興味のある方はぜひ足を運んでみてください。
展示の詳細はこちらに掲載されています。
https://kougeihin.jp/event/20250411/

最後に私事になりますが、茶道をはじめて10カ月が経ちました。毎回道具の拝見をしてきた成果か、着物以外の伝統工芸品の見え方が自分でも驚くほど変わってきました。これは実際に体験しないと分からない感覚だと思いますが、自分の中で何かが変わっていることを実感できて、とても嬉しい気づきでした。伝統文化に携わる者として、こうした感覚をこれからも大切にしていきたいと思います。