博多織工業組合前理事長の寺嶋貞夫様のお別れの会に参列するために博多に行ってきました。寺嶋さんは生涯を博多織の発展のために捧げた、本当に尊敬できる先輩でした。

博多織の後継者不足を解消するために、博多デベロップメントカレッジを作られた寺嶋前理事長の功績は本当に素晴らしいです。スポンサー集めについては、伝統工芸の名に胡座をかくことなく、地元の大手企業に何度も直談判をして開業費用を集められた話は何度も聞かされましたが、その行動力と実行力は本当に勉強になります。

コロナになってからも、必ず求評会は実施するんだという強い意志のもと、一番行動制限が敷かれていた時期に、他に乗客がいない飛行機に乗って東京まで来てくれました。その精神力のおかげで、この3年間も求評会が無事に開催されました。

昨年の第120回求評会でも、とてもお元気にされているように拝察しておりましたので、まだまだバイタリティあふれるご活躍をされることと考えておりましたが、突然のお別れとなってしまいました。いつも求評会の夜に食事に連れて行っていただき、武勇伝を聞かせていただいたことがとても懐かしいです。

これまで寺嶋様から教えていただいたことを大切にして、今後も博多織ならびに着物業界の発展に寄与できればと考えております。