こんにちは、秋もだいぶ深まってきたので、こんな写真を貼ってみました。

P_20151104_083719

写真はなんと、都喜ヱ門の大島紬です。大島ですので、糸を先に染めてから、経糸と緯糸を丁寧に織り上げ、反物になっています。1000本以上の経糸と、数万本の横糸をすべて計画通りに織っています。本来絣ですと、このぼかした雰囲気を表現するのが苦手ですが、技術により、まるで絵画のように仕上がっています。以前僕はつむぎの仕入れをしていたので、論理的に絣の作り方は理解していますが、ここまでの作品を作り上げる技術には脱帽です。

大島紬を作るのには、美術的なセンスと数学的センス両方を兼ね備える必要があり、本当にすごいといつも思っています。絣の技術としては、間違いなく世界一ではないでしょうか?

写真の商品は、もう作ることができないため非売品となっております。いつもは鹿児島県にある奄美の里内の都喜ヱ門美術館に展示してある作品です。今回は特別に丸上にて展示しており、お客様にご覧頂いています。

残念ながら、産地でもここまでの商品を作る技術は失われつつありますが、まだまだ頑張って新しい商品を作っています。今月は新しい感覚の大島紬も用意しています。できるだけたくさんの方に大島紬の素晴らしさをご覧頂きたいです。