今、僕たちが着物ユーザーにお願いしたいことはなんでしょうか?先日着物パーティーに出席して考えました。

2020年には東京オリンピックの開催が決定して、僕たち日本人が外国の皆様をおもてなしすることになりました。そこで民族衣装である着物が再度脚光を浴びるのは間違いないことだと考えており、業界にとっても明るいニュースです。 一方で、着物を作る職人さん達の高齢化と後継者不足という問題はかなり深刻になってきています。

このような状況で、着物文化を守り発展させるためには、着物ユーザーの方に業界として何をお願いすればいいでしょうか?答えは、結構シンプルで、着物を来て様々な場所にお出かけいただくことかと思ってます。

僕も着物を着て出歩くと、多くの方に振返っていただくことができます。もう一度日本人の方に着物の良さを知っていただくためには、着物ユーザーの方々が着物の広告塔になって、着姿をできるだけ多くの方にお見せいただくことが一番ではないでしょうか?

また、以前奄美大島で大島紬の織り子さんとお話したときに、

「私たちが反物を作ってて、いつが一番うれしいかわかるかい?」と、聞かれ

「反物が完成して、ちゃんと検査通ったときですか?」と答えました。すると、

「織り終わった時もうれしいけど、やっぱり一番うれしいのは、自分が織った反物が、着物になり、それをお客様がお召しになり喜んでいる姿をみたときだよ。」

とお話されました。着物を着るという行為は、作り手さんの為にもなるのです。

まず着る人自身が楽しみ、喜んでいただくことが大事です。でも、着物を着ることは、それ以上に様々な素晴らしい価値が生まれるということを皆さんに知ってもらいたいです。最初は小さな火でも、その火を分け合って大きな炎にできるといいなぁ。

まずは僕を始め、業界の人間もたくさん着物を着ていかないといけないですけどね!それと着物を着る機会を作ることもやっていきたいです!