7月に訪れた大阪・関西万博も、いよいよ残りの開催期間がわずかとなってきました。会場には連日20万人を超える来場者が訪れ、世界中から集まった人々の熱気であふれているそうです。僕が行った日は関係者を除いて約10万人の来場だったと聞きましたが、それでもかなりの混雑でした。その倍の人数が押し寄せていると想像すると、正直ゾッとするほどです。

そんな万博の中で、僕の印象に強く残ったのが「自動販売機の変化」でした。真夏の暑さに耐えかねて冷たい飲み物を買おうとしたとき、目の前の自販機にはコイン投入口が塞がれており、完全に電子決済専用になっていたのです。

この光景を見て、僕は「大きなビジネスチャンスだ」と感じました。以前から「自動販売機がこれほど普及しているのは治安の良い日本くらいだ」と言われてきました。海外では自販機を壊されて現金を奪われてしまうため、普及が難しいという課題があったのです。しかし、現金を扱わず電子決済に限定すれば、盗難しても何も得られません。その課題が一気に解消されるわけです。

つまり、日本で培われてきた高度な自販機技術は、電子決済と組み合わせることで、これから世界へ大きく展開できる可能性を秘めています。しかも万博という舞台は、世界中からの来場者に日本の自販機を実際に体験してもらう格好の場です。これ以上ない広告効果だと感じました。電子決済の普及が進む今、日本発の技術が新たな市場を切り開いていく可能性は十分にあるでしょう。

「ピンチはチャンス」とよく言います。便利だけれど治安の問題で普及が難しかった自販機も、その壁をクリアできれば一気に世界へ広がります。僕たちもこうした変化を前向きに捉え、新しい時代に合ったビジネスのヒントを探していきたいと思います。