皆さん、ランチェスター戦略ってご存知ですか?フレデリック・ランチェスターさんが第一次世界大戦の時に導きだした戦い方のことですが、ビジネスでも活用されていて、僕も実際に使っています。
詳しく書くと長くなりますが、僕の解釈では、「1番の会社が1番強い」ということです。でも、そんなこと言ったら、大企業に勝てないし、元も子もないと思われるかもしれませんが、要は自分が1番になれる立ち位置を自分で決めちゃえばいいということです。
例えば、ガムを買う時にどこで買いますか?
①1番近いコンビニ
②1番安いスーパー
③1番愛想のいい商店
④1番便利なAmazon
などが考えられますが、2番目に近いコンビニとか、2番目に愛想のいい店という選択肢はないありえないのです。だからお客様からみて「〇〇ならあそこが1番だよね。」というイメージをもっていただくことが大切です。
でも、単純に規模だけを追求するのは難しいので、商品、地域、サービス、人材などを絞ることで自分の土俵を決めちゃう事が大切です。
業界内の情報を調べると高級呉服卸だと丸上はだいたい10番目の企業です。でも、
①東京で
②帯の取扱いで
③買取売切型で
④若さ(例えば30代以下の社員比率とか、社長の年齢)で
と切り口を変えていくと、それぞれの項目で結構簡単に上位に行く事ができます。さらにそれらを組合せると確実に1番になれちゃいます。
そして、最近は東京の問屋=丸上というイメージを持っていただく事が非常に大切だと思っています。ですから昨年から「日本橋 丸上」という標語を使うようにしました。
ちなみに小物の扱いや、営業範囲の拡大をあまりしていないのは、この辺のことを考えているからです。やはり地域密着で、近くて便利。しっかりした品揃えというのが僕の目指しているイメージです。
着物の小売店様も、例えば
①○○地区1番
②センス1番
③楽しさ1番
④品揃え1番
⑤メンテナンス1番
⑥振袖1番
⑦おしゃれ着物1番
など、色々な土俵があると思います。まずはお店の目指すイメージを決めて、お客様、社員、仕入先と連携する事が大切だと思います。
それと、これからは、人間関係1番がキーワードです。これが丸上が本当に目指すべき事でだと思ってます。
写真はちょうど10年前に買ったランチェスターの本です。結構何度も読み返しています。