日本の新型コロナ対策を見ていると、”自ら変わる事”の難しさがよくわかります。新型コロナのデータを単純計算すると、2021年末時点での致死率は1%を超えていましたが、2022年の年初から7月末までの致死率は0.13%にまで下がっています。そもそも2020年年初の湖北省武漢での致死率は5.8%と高かったので、新型コロナは新型インフルエンザ等感染症に分類され、「全数把握」などを求める「2類相当」で運用されてきました。

でも現在の第7波では、感染者が増えすぎたためこれまでの運用では追いつかないのと、幸いなことに弱毒化が進んだのでこれまでの運用を変えていく雰囲気になってきました。

この流れを見ていて、今回の変化がデータに基づいた能動的な変化ではなく、単純にこれまでの方法が続けられないほど感染が爆発したことが起点であることに恐怖を覚えました。

新型コロナは、今でも亡くなる方もいる怖い病気です。だからこそ、本当に大切なことは、どうすれば1人でも多くの命を助けられるかを第一優先にすべきで、臨機応変に対応を変えていかなくてはいけません。もちろんそこにはリスクを伴いますが、このような時こそ正しいデータ分析と強いリーダーシップが大切なのだと痛感しました。これは日本の事例ですが、企業においても一歩先に行動していくことが求められる時代です。