引越しに向けた社内の整理を少しずつ進めているのですが、その中でとても懐かしいものが出てきました。丸布マークが印刷された「越後札」です。

​僕が丸上に入社した2005年当時は、まだこの札が現役で使われていました。このヒゲのように伸びた細いこよりを反物の端に通して、札が外れないよう、一つひとつ手作業でしっかりと結びつけていたのを覚えています。

​ 60年もの間お世話になったこのビルを整理していると、こうした会社の歴史や当時の息遣いを感じる品々が次々と顔を出します。この越後札も、先輩たちが商品をどれほど大切に、そして丁寧にお客様へ届けていたかという証のように感じました。

​ とはいえ、あまり思い出に浸ってばかりいると、肝心の片付け作業が一向に進みません。昔の道具や記憶に触れて会社の原点に感謝しつつも、今の僕たちがやるべきことは、次の新しい環境へ向けて身軽になり、前へ進むことだと思っています。手作業の温かみや、商品を大切にするという根底にある文化は心に引き継ぎながら、これからの変化にもしっかりと対応していきたいです。