先週の金曜日に「第117回 博多織求評会」の最高賞である「内閣総理大臣賞」をはじめ、受賞作品が決まりました。詳細はこちらをご確認ください。

今年は初めて審査員として参加いたしました。人形師の中村信喬先生が審査委員長を務めてくださり、審査を進めてもらいました。日本工芸会の理事をなさっているだけあって、ただ票数だけで審査しては平均的なものが評価されてしまい、本当にいいものが選ばれないという考えのもと、約1時間半かけてじっくり審査を行いました。このような経験は初めてでしたので、とても勉強になり上記3点が選出されました。

今回の博多出張で一番勉強になったのは博多織デベロップメントカレッジ設立のいきさつを知れたことでした。博多織デベロップメントカレッジは13年前に設立され、職人の後継者育成の成功事例です。ただ設立は簡単なものではなかったそうです。「博多の伝統産業を残すんだ!」という寺嶋代表理事強い信念のもと、地元の有力企業に何度も何度もお願いに回ったそうです。そして、ある企業の社長がその必要性を認め、多くの企業が応援してくれて設立資金ができ、現在に至っているそうです。また、カリキュラムについても設立当初は全くノウハウがなかったのですが、地元の協力を得て少しずつ作られたという話も聞きました。

僕たちはどうしても時代や世間のせいにして甘んじて現状を受け入れてしまっていることが多くあります。昨日ブログに掲載した泉二社長も何度も話していましたが、「どうすればできるか考える。」「信念を持ってお願いしてみる。」この二つを未来のためにもう少し頑張っていこうと思います。