着物産地情報 一覧

久米島紬組合理事長にお越しいただきました

先週のことですが、久米島紬事業協同組合の理事長 松元徹様に日本橋丸上にお越しいただきました。

久米島紬事業協同組合は来年設立50周年を迎えるそうで、記念事業を検討するために東京に視察にいらっしゃいました。わざわざ丸上まで足を運んでいただき、とても嬉しいです。

松元理事長から久米島紬の生産の現状を色々教えていただきました。今一番力を入れているのは、やはり後継者育成だそうです。後継者が誇りを持って仕事をしてくれるように、久米島の環境や強みを活かして新しい取り組みもされているそうです。

丸上も流通の立場として、しっかり役割が果たせるよう頑張っていきたいと思います。

今年最初の出張です

今日は今年最初の産地出張で結城まで行ってきました。

やっぱり定期的に産地を訪問して変化を感じることをは大切ですね。

結城では、糸を紡ぐ職人さんがかなり減っているそうです。そのなかで後継者育成の為に、本場結城紬卸商協同組合が中心となって、「糸つむぎ養成講座」を始めるそうです。

厳しいなかでも各産地で創意工夫をして、伝統技術を伝える取組みをしています。是非とも頑張っていただきたいです。

生糸の値段が上がっています

今日のブログは少し真面目な話で、今年の後半に生糸の値段がかなり上がっているそうです。このところ仕入先の方と話すとこの話題ばかりです。

今年の6月の情勢を見ますと、春繭の収穫が大幅に減産しているにもかかわらず、インドやヨーロッパの需要は旺盛のようで、需要と供給の関係で糸価の相場は上昇傾向にあります。それに加えて中国国内の景気が良好で、人件費の高騰、養蚕離れもあり、生産コストはあがる一方だそうです。

2018年もこの流れは元に戻るとは考えにくく、値上がり傾向は続く可能性が高いそうです。

着物の業界環境が厳しいなかで、このような状況ですが、やはりいい商品を確保する事がエンドユーザーの満足につながるので避けては通れない問題です。今後も情勢をよく見ていきたいと思います。

博多求評会

おはようございます。昨日は博多織工業組合と東京織物卸商業組合とで会議を開催し、今年も開催される博多求評会の案内を受け、それぞれの立場での情報交換を行いました。

博多織の今年の生産は若干でありますが、昨年を上回っているそうです。他産地と比較すると素晴らしいことですね。これも12年前に開設した、生産者の後継者育成を目的とした博多デベロップメントカレッジの成果が出て来ているのかもしれません。たしかに紋八寸など面白い商品が多くなっている感じがしています。

状況が厳しくなると、短期的な結果を追い求めがちですが、長期的視点に立って歯を食いしばって頑張ることも必要ですね。

今年の博多織求評会は、審査を11月9日(木)に行い、一般公開を11月10日(金)〜12日(日)に勅賜承天禅寺で行います。また、この週はメーカー各社が新作発表の販売会を開始します。小売店様でご興味のある方は弊社営業担当にご相談ください。

米沢研修二日目

米沢研修の二日目は日本の北限の絹織物産地である白鷹の小松さんの工房から訪問させていただきました。ちなみに米沢、長井、白鷹の山形県南部を置賜(おいたま)地方と呼び、置賜紬が生産されています。

小松さんの工房は、もう2軒しかない白鷹紬の機屋さんです。特徴的なのは板締めによる絣の製作です。この日に合わせて染めを準備しておいていただいたので、貴重な工程を見学できました。僕は板締めを見るのは2回目ですが、いつも板が可哀想に思ってしまいます。なぜなら絣付けの為に削られ、ボルトで締められ、熱い染料を一時間もかけ続けられるのですから。。

白鷹も生産は年々減っていて、その一番の原因は織り子さん不足だそうです。織りに興味がある方は是非白鷹の工房に相談してみてください。

お昼は山形名物の冷たいラーメンをいただきました。美味しかったです。

そして、午後は近賢さんに訪問しました。近藤社長は米沢のリーダー的存在でいつも楽しく色々教えてくださいます。この日は主に奥様との馴れ初めの話が中心でした(笑)。

そして、最後は主に洋服生地を織っている安部吉織物様に訪問。僕も初めて広幅の工程を拝見させていただきました。国内の技術と小ロットによる生産で、世界でも活躍されているそうです。

最後は米沢駅で写真を撮りました。とてもたくさんの方とふれあい、米沢の美味しいものをいただき、貴重な工房見学で勉強した大変濃密な二日間でした。

今回のあらためて感じた事は、これまで会社のおかげで全国の産地をまわり、作り手さんともお話した経験がある事と、多くの小売店様と交流した経験があるのって自分の強みだなと思いました。これかも小売店様と産地をつなげる仕事に取り組んでいこうと思います。何かご相談があればお気軽にお問い合わせください。

米沢研修一日目

米沢研修の一日目は、紅花紬で有名な新田さんと、諏訪さんの野々花染工房を訪問しました。米沢織は定義が柔軟なので、それぞれの工房が特徴的な商品を創られているのがひとつの特徴です。

もう一つの特徴はしっかりとした後継者がたくさんいるという事です。偶然ですが、初日に訪問させていただいた工房はどちらも今年に新社長が就任されました。

改めてものづくりのお話をうかがうと、それぞれの”想い”を感じる事ができます。問屋の仕事として、このような”想い”もちゃんと商品に添えて、小売店様やエンドユーザー様にも伝えられるようにしていきたいと思いました。

夜は米沢の機屋さんときもの未来塾のメンバーで、ディスカッションを行いました。リハーサルなしのぶっつけ本番だったので、時間が大幅に伸びてしまいましたが、業界の未来に向けて各段階の役割分担と連携の大切さを再度認識できたと思います。

その後は、産地の皆様との交流会を行い、米沢の皆様の温かいふるまいを受けさせていただきました。バーベキューをしていただきましたが、残念ながら天候が良くなく室内でパーティーしていただきました。

確か去年も雨で室内でやりました。もしかして雨男?

 

為せば成る

昨日の米沢研修では、最初に上杉家廟所(うえすぎけびょうしょ)に訪問しました。ここは上杉謙信や代々の米沢藩主が眠るお墓になります。

ここから研修をスタートさせた理由は、なぜ米沢に絹織物の文化が生まれ、続いているかを知ってもらいたいと思ったからです。米沢に絹織物の文化が生まれたのは9代目藩主となった上杉鷹山の功績からです。

当時たいへんな借金をかかえた米沢藩の財政を健全化させるために、上杉鷹山は最初に質素倹約から始め、出費を削減しました。そして、貴重な養蚕を奨励し、さらに付加価値をつけるるために絹織物の技術者を米沢によび、米沢織を確立させ現在にいたっています。

米沢市内の小学校では、上杉鷹山をまつっているそうで米沢の方たちとお話ししていると、本当に鷹山公を尊敬していることがわかります。だからこそ、今でも米沢では真面目なものづくりができていると思います。全国の織物産地には、様々な歴史があります。そういったストーリーもお客様に伝えていきたいです。

鷹山公の残した有名な言葉は、「為せば成る、為さねば成らぬ何事も」ですね。やっぱり何事も強い意志をもって取り組む事が大切だと思います。

白山開山1300年

おはようございます。今朝の通勤電車でこんな広告を見かけました。

今年は白山開山1300年なんですね。紬の仕入をしていた人間としては、白山で思い出すのは”牛首紬”です。

牛首紬は石川県の日本三霊山の白山山麓、白峰村牛首で古くから織られてきた絹織物です。
紬は繭を真綿という塊にして糸を紡ぐのが一般的ですが、牛首紬は繭から直接糸を引き出す”のべ引き”という方法で行います。また緯糸には玉繭と呼ばれる二匹の蚕から作られた繭を使うのが特徴です。

生地の打ち込みがしっかりされていて、とても着心地の良い紬です。

開山1300年というのは100年に一度のチャンスなので、今年こそ牛首紬をお客様にオススメしてはいかがですか?丸上でも常時取扱いをしております。

沖縄出張

今日は先日の出張のレポートを書きたいと思います。僕は12月2日に開催された那覇伝統織物事業協同組合設立40周年記念式典および記念祝賀会に参加するため沖縄に出張してきました。

那覇伝統織物事業協同組合は昭和51年に設立され、昭和58年に「首里織」として国の伝統的工芸品の指定を受けています。

首里織りは、琉球王朝時代に政治経済の中心地だった首里の地で、王族・士族が着用した織物です。

式典や祝賀会は若い織り子さん達が中心となって準備されたそうで、すごく暖かい雰囲気の会でした。印象としては、組合員の方がこの技術を後世に絶対に残さなければいけないという強い信念があるため、大変若い後継者の多く、期待が持てる産地です。

そして、あの祝嶺恭子さん、多和田淑子さん、ルバース・ミヤヒラ吟子さんによる座談会も開催されました。豪華なメンバーですね!

そのときは組合設立当初に本当に苦労したお話が印象的でした。でも、その苦労して設立した組合が40周年を迎え、たくさんの後継者が生まれていることは素晴らしい事だと思います。

それと、若い織り子さん達に対して、最近は首里織も売れ筋の薄地の無地感の商品が増えてきているが、沖縄ならではの迫力ある色の作品を見せて欲しいという言葉がありました。

この話を聞いて、まさにその通りだと思いました。業界環境が厳しいと僕たちもどうしても無難な商品を求めてしまいますが、実は消費者は他にはない、独特の作品を求めています。在庫を持てる問屋として、そのようなことのお手伝いをしていきたいと思いました。

このような会で様々な方とお会いして、勉強できることは幸せな事です。あと、当日締めていた帯を作ってくれた山口良子さんとお会いしたら、一発で「私の帯ね!」とお話してくれました。僕たちはいつも織り手さんの気持ちが入った帯を締めているんですね。

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座談会の様子です。豪華なメンバーです。司会は山口良子さんです。

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祝賀会の幕開けで、組合の皆様による”琉舞かぎやで風”です。この日の為に一生懸命練習されたそうです。

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余興の三線です。バックの2人はアメリカからの留学生です。

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いただいた感謝状です。これからも組合の発展の為に頑張りたいと思います。

 

丹後の白生地について

昨日は小売店様勉強会に参加してみました。そこで丹後の白生地メーカーのワタマサさんのお話を聞きましたが、白生地でも糸づかいや、組織で様々な組み合わせがあり、まだまだ理解していないことがたくさんあることに気づかせていただきました。

それと、気になったのが生産量の減少です。組合のホームページで見ると平成26年度約40万反だった生産が、平成27年度には約35万反にまで減少しています(12.2%減)。白生地生産を考えた場合に、精練所の生産効率や生糸の仕入のバイイングパワーを考えると、生産量が減ると単純に1反あたりの生産コストが上がってくるはずです。

http://www.tanko.or.jp/~tanko/chirimen_data/seisanr4.pdf

現在は染めつぶし問屋や前売り問屋もリスクを避け、生地については当用買いが進んでいると聞いています。でも、このままいくと間違いなく生産面から業界に負の影響が出てくると思います(コストの増大や適品の生産不可など)。将来を考えた場合、各段階で適切な在庫分配が必要だと思います。

在庫のことをリスクとも言いますが、貸借対照表では在庫は資産になります。確実に資産にできるいい商品を提供できる役割を果たしていきたいと思いました。

写真は一昨年にいった丹後の精練所です。この写真を見ると、まとめて大量に精練しないと効率が悪いことが、なんとなくご理解いただけるかもしれません。

丹後精練所