日本橋好み

2019/09/27 | 付け下げ--袋帯

No.59

今回のテーマは、付下げのカジュアル・ダウン。
準礼装である付下げを、洒落袋帯などでお食事会や観劇などの〈お出かけの街着〉ぐらいの気軽に着れる様にしてみよう、というイメージです。
付下げの柄も格が高い古典文様よりは、モダンな雰囲気のものや季節のモチーフの物を選んだ戴いた方がテーマに合わせやすいかと思います。
帯も、金糸銀糸はひかえめに。
洋服でいうと、ツイード・ジャケットのスーツやシルクのワンピースぐらいの感覚で着こなせる感覚のスタイリングです。

東雲風の暈しと共に、縫い取りで若松を横段に配したスタイリッシュな付下げに、こっくりとした色合いの唐花文様の帯を合わせました。
暗闇に咲く南国の花の様なエキゾチックな帯が、淡い印象の着物を個性的に引き締めます。
帯締めは格の高い貝の口組みですが、礼装用には珍しく強めのバーガンディーを使っています。帯揚げにも、礼装に珍しい茶色が。
多色を使った着物や帯も、個性の強いもの同士を溶かし込む事で統一感を出して馴染ませる。それもまた、スタイリングのテクニックの1つでもあります。

きものスタイリング/吉澤暁子
きもの/付下げ 京友禅
帯/袋帯 袋帯 白綾苑 大庭
帯締め/和小物さくら 貝の口亀甲両手先と中二色ぼかし
帯揚げ/和小物さくら 更紗洋花横段三色ぼかし
草履/和小物さくら
バッグ/和小物さくら

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